続・南の島は絶対レイ度!?



シンジと綾波が遭難してから、一週間たっていた。

「綾波! 魚突いて来るね」

シンジ達は、流れ着いた船の残骸を使って小屋を作り、そこで寝起きしていた。


シンジは棒の先に、料理用のナイフを括り付けた物を持って浜辺に歩いて行った。

日光は容赦なく、腰に布を巻いているだけのシンジの肌を焼いた。

シンジが魚を突いている間、綾波はヤシの実の繊維を使い、石で叩き伸ばして布の代用品を作っていた。

綾波も腰に布を巻いているだけであった。

もう一週間も経ったので、幾分二人は共同生活に慣れて来ていた。

昼間は暖かいこの島も、日が落ちると、温度差が激しい。


「えいっ!」シンジは5匹目の獲物を突き刺した。

「これぐらいあれば いいだろう・・」
シンジは魚を、漂流物のスーパーのマークの入ったビニール袋に入れた。

「ふぅ・・暑いなぁ・・」シンジは汗を流しながら、島の中央部の小屋に向かった。

「綾波・・魚を生簀に入れとくよ」シンジは取って来た魚を、漂流物のバスタブに入れた。

中には海水が張ってあり、10匹程の魚が泳いでいた。

「綾波・・いないのかな」シンジは東の海岸に歩いて行った。

「・・・」綾波は漂流物の白木を使って、作ったSOSの文字を治していた。

「昨日は風が強かったね・・綾波・・」僕は綾波の横に行って、その作業を手伝った。

数分後・・風で崩れていた、SOSの文字は元どおりの姿になっていた。

「綾波・帰ろう・」
「うん・・」

二人は寄り添って、島の中央部に歩いて行った。

二人の背後の彼方には、どす黒い積乱雲が折り重なっていた。


「お昼を食べようか・・」シンジは生簀の中から、二匹の魚を取り出し、
軽く内臓を取り出し、串を差した。

それを綾波に手渡すと、綾波が魚の内臓で作った、魚醤を塗り付けて、起こした火の横に差した。

二人は火の前に並んでひざを抱えて座っていた。

「碇君・・」
「なに?」
「トゲが刺さってるわ・・抜いてあげる・・」綾波は僕の左手を取った。

綾波はひざの上に僕の腕を置き、爪を使って腕に刺さっていたトゲを抜こうとしていた。

僕は思わずその様を見ていた。

汗で少し光っている、綾波の乳房・・
もう慣れた筈なのに、身体は正直に反応した。
シンジは目をつぶって、頭の中の妄想を追い出そうとしていた。

「終わったわ・・碇君」
僕は綾波の声で我に帰った。

「あ、ありがとう綾波」

「火加減はどうかな・・」僕は気を紛らわせる為、魚の刺さった串を手に取った。

「もうちょっとだね・」僕は串を差して言った。

数分後

二人は焼きあがった魚を頬張っていた。

「ちょっと味が薄いかな・・」シンジは魚醤を手で取って、魚に塗った。

「うん・・この魚はおいしいな・・なんて魚かな・・」
シンジは、まるで熱帯魚のような三角に近い形をした魚を食べた。
「それ知ってる 黒鯛の子供だと思う」
「ホント? どうりでおいしいわけだ・綾波も一口食べる?」

僕は串を綾波に差しだした。

「ありがとう・・・これもおいしいわ・・食べて見て」

二人は串を交換して、魚を食べた。



二人は食べ終え、道具をしまった。

「さて・・魚をまた突いて来るかな・・」

「碇君・・今は暑いわ・・涼しくなってからにしたら?」

「うん・・そうだね・・じゃ昼寝でもしようか」

二人は小屋の中で横になっていた。

夜は急激に温度が下がる為、いつも身を寄せ合って眠る為、
寝床は一つしか無いのだ。

それは昼寝でも同じだった。

二人はうたた寝をしていた。

「んっ」シンジは少し目を覚ました。

目の前にはシンジに抱き着いて寝ている綾波の、汗に濡れて光っている、乳房があった。

「・・・・」シンジはいとおしそうに、それを撫でた。
(な、俺は何してるんだ・・)
シンジはそのほぼ無意識で行った行為に、驚愕していた。

(寝よう・・)シンジは目を瞑った。

碇シンジ14才・・彼の苦難?の日々はまだ始まったばかりだった。


「んっ・・」気が付くと、すっかり周りは暗くなっていた。

「夜まで寝ちゃったのか?」

シンジは綾波を起こさないように、寝床から抜け出した。

そして、小屋を出た。

「!!」東の水平線の彼方に、真っ黒い雲が連なっていた。

「た、台風だ!」

シンジは慌てて、小屋に入った。

「綾波・・綾波」シンジはレイを少し揺すって起こした。

「?どうかしたの」綾波は目を覚ました。

「台風だ! 台風がこっちにきてるんだ」
「本当?」
「ああ、今東の地平線まで来ているから、今なら間に合うから、準備をしよう!
僕は小屋を補強するから、綾波は外に出している、小物とかをかたづけて!」
「うん」

シンジは漂流物の木材を使い、小屋が倒壊しないように、補強していった。
「釘があれば・・」

綾波は、外に出していた、生活用具を小屋の中に入れて行った。

ビュゥーーー


台風の先触れが、この島に訪れ始めた。

「風が強いだけの台風みたいだな・・」シンジは東の空を見た。

幸い、この小屋はヤシの木の群生する中に作られていた。

ヤシの木が防風林としての役を果たすと、期待していたのだ。


シンジとレイは小屋に入り、中からも、補強していった。

「ふぅ・・なんとか間に会った」

「碇君・・ごはん 食べておきましょ」


綾波が、乾燥させていた、魚の開きをシンジに渡した。

「ありがとう・・」シンジは魚醤を付けて、頬張った。
その魚は潮の味がした。

数分後


風は更に強くなっていた。


「こうしていても仕方無いね・・寝ようか・・」

二人は寝床で身を寄せ合っていた。

「碇君・・」

「何?」

「私・・碇君と一緒に住めて嬉しかった・・」

「綾波・・」

「僕もだよ・・」

ビュゥウウーーー

風は強くなる一方であった。

二人は台風に脅えながら、身を寄せ合っていた。

数十分後・・


ビュゥーーーー ビューーー

風を切るような音が小屋の外で鳴り響いていた。
小屋の中では小物がカタカタと音を立てていた。


「・・・・」
「碇君・・どうしたの?」
「風強いだろ・・小屋ごと、僕たちが吹き飛ばされそうで・・」
「それで恐いの?」
「うん・・」
「じゃ、ここが吹き飛んでも、私達だけは、離され無いように・・」
綾波がシンジに手を回した。
「綾波・・」
「好きよ・・碇君・・・」
「綾波!」

シンジは死の恐怖に脅え、死を迎える前の男の本能・・
種を残さんとする、その衝動に身を任せた。

台風に翻弄される、この小さい島の小屋の中で、
二人は一つになった。


続く


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