「じゃ早速準備しなきゃね……忙しくなるわね……」
「葛城にはまた心配かけちまうが…仕方無いな いつかは説明出来る時も来るだろう」
「それじゃ、そういう事でよろしくお願いします あと、護身の為に銃とか用意して
おいて下さいね アスカが心配してると思うので、俺は帰ります」
俺はそう言って立ち上がり、赤木博士の私室を出た。
そして翌日……(拉致されるまでの経由は本編準拠)
打ち合わせ通り冬月副司令が拉致された頃、俺は第三新東京市の西の外れにある、
小高い丘陵で赤木博士と待機していた。
今、ここで加持さんを生かす事が出来るか がこの後の展開にかかっている
俺は少し緊張しながらもその時を待っていた。
【変革を求める者】
第50話 「ネルフ、誕生 Cパート」
俺はゼーレのアジトの入り口が見える小高い丘陵の稜線で30分程待ち続けていた。
時折望遠鏡で周囲を見渡すが、未だ副司令を乗せた車は姿を現さなかった。
「無事に拉致出来たんでしょうかね……今の段階では副司令に秘密にする為に連絡は
しない事にしたんだけど……
「MAGIと回線繋がってれば、本部がどういう状況か分かるんだけど、ここじゃね」
リツコさんは手持ちぶさたに、ハッキングの手助けの為のツールが詰まっているらしい
ノート型パソコンのキーを叩いていた。
「いざって時にバッテリー切れって事は無いですよね?」
「大丈夫よ この間リニアで松代まで往復した間もずっとバッテリー持ったのよ」
「そうですか……あまり詳しく無いもんで」
と、そんな話をしていると竹林を迂回する形で作られた林道から黒塗りの乗用車が
姿を現した。
俺は望遠鏡の感度を合わせて車の中を覗き見ようとした。
くねくねと微妙に曲がった林道なので、うまく焦点を合わせるのに苦労したが、
運転席に加持さん 後部座席に拘束された冬月副司令の姿を認める事が出来た。
「じゃ、吉田君 そろそろ用意して」
赤木博士がノートパソコンを折り曲げながら俺に語りかけた。
「わかりました」 ゼーレの人員に見つからないように俺は立ち上がらずに草音を
わずかに立てて匍匐の体勢のまま後ろに下がった。
「はい、これ ホルスターも用意したわ」
そう言って赤木博士は俺にNERVの制式拳銃と弾薬・ホルスターの入ったケース
を差し出した。
「赤木博士の護身用に用意を って言ったんですが」
俺はホルスターを腰のベルトに取り付けながらつぶやいた。
「私も持ってるわよ 小さい奴だけど」
そう言って赤木博士は白衣をめくった。
白衣の下には 小型の軽機関銃二丁が肩に釣られていた
「そういえば、吉田君もシンジ君達も まだ銃の練習はした事無いのよね……
ま、何とかなるでしょ 安全装置を外して撃つ で、チャンバーに弾を一発残して
マガジンチェンジ ジャムったら何度か遊底を引いて……って滅多に無いからいいか」
「はぁ……これ何発入りですか?」俺は半ば無理矢理着せられていたNERVの野戦服
のポケットに予備の弾倉や弾薬を入れながら問いかけた。
「24発よ で換えのマガジンを3つ用意したわ 弾だけのも用意したから、動きが
制限されない程度に持っていって頂戴」
「分かりました あとこれは?」
殺虫剤のスプレーのようなものを俺はケースから取り出した。
「プルを引いて放り込めば物凄い音響がして敵を失神させる事が出来るわ
一緒に入ってるから耳栓しといてね リングを胸のそれにひっかけておけばいいわ」
2分ほどかけて 俺は赤木博士が用意してくれた装備品を身に付けた。
「あ、敵を拘束する為の物は何か用意しました?」
「その野戦服のポケットに入れてる筈よ」
「えーと……このコードとかの配線をまとめるような奴ですか……」
「手を後ろに回して親指同士を結線してしまえば、もう何も出来ないわ」
「わかりました」
「後は加持君からの突入コールを待つだけね」
「分かりました」 俺は樫の木にもたれかかって銃を引き抜き、
安全装置の外しかたや、マガジンを抜くボタンなどを確認した。
「分かってるとは思うけど、撃つ事を躊躇っちゃ駄目よ……」
「はい……ま、出来るだけ背後から近づいて失神させたいですが」
「はぁ……煙草でも持ってくれば良かったわ……」
赤木博士が退屈そうに呟いているのを見て俺は内心少し驚いていた。
これから銃火を交えるかも知れないと言うのにその余裕…さすがは赤木博士と言う所か
冬月副司令がゼーレに尋問され、回想する辺りは
本編ほぼ準拠
で
副司令がアジトの中に連れ去られて最早8分が経過していた。
「連絡来ませんね……連絡して10分経てば突入の手はずですが……」
「もしかして、加持君 拘束されたのかもね」
「生死に関わる事になったらゼーレに露見してもいいから脱出するように言ってるから
大丈夫だとは思いますが……」
そして、連絡の無いまま10分が過ぎ去り、俺とリツコさんは一抹の不安を残しなが
らも突入を開始した。
アジトの前で巡回をしていた一人の男は さすがに人目に触れる事を考えて銃を
懐から出していなかったので、俺と赤木博士が隠れている茂みを通り過ぎた時に
背後から飛びかかり、肘打ちを延髄に死なない程度にかまして昏倒させた。
「もう出てきていいですよ」
男を後ろ手で親指同士を縛りながら俺は茂みの中に声をかけた。
「見事なものね……入り口をちょっと調べてみるわ」
そう言って赤木博士はサングラスのようなものをかけて入り口の方に近づいていった。
それが赤外線等の防犯装置を警戒しているのだと気づいた頃には、俺は縛り上げた男
からカードキーと拳銃を取り上げ、服を脱がせて服の袖を猿ぐつわにして茂みの
中に放り込んでいた。
「カードキー持ってましたけど」俺はそう言って赤木博士に近づいていった。
「ありがと でも暗証番号も必要なみたいなのよね 4桁だけど」
「何か調べる方法無いですか? さっきの男を起こしても教えてくれるとは思えないし」
外見上はどこかの企業の保管庫か何かのように見せかけているので、
民生用のセキュリティが使われているのだろう と言う事を説明を受けた。
「民生用なら何とかなりませんか?」
「駄目ね 機能を極端に単純化してるから、一度暗証番号を設定したら変えられない
ようにしてるみたい……強制的に書き換えとかしたくてもコネクタも内側だろうし」
そうこうしている内にも定時通信か何かが見張りの男の通信機に入るかも知れず、
俺は少し焦れていた。
「駄目ねぇ……カードリーダー部分からどうこうするには道具が足りないわ」
その時俺は渚カヲルがひと睨みでオートロックのドアを開けたと言う事を思い出した
俺はドアに意識を集中して行くとアダムの意識が流入し初め、意識が朦朧としだした。
ロックが解除された事を示す軽いアラームで俺は正気を取り戻した。
「加持君が手回ししたのかもね 時限式で」
「そうだと思います 急ぎましょう」俺は自分がロックを開ける事が出来る事は切り札として
赤木博士にも教えない事にした。
俺はNERVの制式拳銃と先ほど得た拳銃を両手に提げて、アジトに足を踏み入れた。
アスカに何の説明もして来なかった事をふと思い出したが、尚更心配させるだけだと
思い直し、俺は拳銃の安全装置を外して歩き始めた。
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ほぼ準拠 ってのが気になるな
よくやったな・・シンジ
問題無い・・・
おまえには失望した
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どうもありがとうございました!
第50話 終わり
第51話
に続く!
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