「恐らくマトリエルは、ジオフロントへ自ら侵攻出来ないでしょうから、何らかの方法で
攻撃を行うと思います エヴァを出撃させる時は、飛び道具に注意するように、
言って貰えませんか?」 俺は小声で赤木博士に話しかけた。
「吉田君……あの使徒の名前……5分前にMAGIが名前をマトリエルと名づけたばかり
なんだけど……この際、知ってる事は全部言って頂戴
あの子達の危険を減らしたいんでしょ?」
無線で聞いた とか、実は予知能力があってそれで知ったとか 何らかの言い訳を考えようとした矢先に赤木博士に見透かされて俺は内心焦った。
「あ、今度納得の行く言い訳を聞かせて貰うから……」
去りぎわにリツコさんはそう言って凄味のある笑みを見せた。
【変革を求める者】
第18話 「奇跡の価値は Aパート」
NERV本部の停電と使徒の侵攻から10日が経ち、騒ぎがようやく落ち着いて来た
頃、葛城一尉の三佐昇進が発表された。
NERV内がまだ混乱していると言う事もあり、あれからNERVには行っていないが
いつかは赤木博士の召喚に応える必用があり、気が重かった。
赤木博士は今日の昇進パーティーにも出席するそうだが、余人がいる所ではさすがに
問い詰められる事は無いだろうが、やはりばつが悪いと思われる。
今日は土曜日なので昼過ぎから準備をして夕方のパーティーに備える事になっていた。
俺は先日の打ち合わせの内容を思い出した。
「じゃ、私と碇君が葛城さんの所でケーキ焼く用意とか料理の準備するから、
アスカと吉田君はジュースとか御菓子買って来て それとプレゼントも」
放課後の教室でヒカリは嬉々として仕切っていた。
「ジュースぐらい私一人で買ってこれるわよ」
アスカは最近顔色も悪く少し荒れ初めていた。
理由はシンクロテストでの点数でシンジに猛追され始めた事では無いかと思われた。
「ねぇアスカ…… 10人分なのよ 一人じゃ無理よ 吉田君に手伝って貰いなさいよ」
「分かったわよ……」 アスカは少し考えた後頷いた。
「で、ワイはどないすればええんや?」 トウジが暑そうに手で扇ぎながら言った。
「鈴原君は ミサトさん達大人が飲む分のビールを用意してきて貰える?
その後で、相田君と一緒に部屋の飾りつけとかお願いね」
「私は?」 レイが自分の名前を呼ばれなかったのに気づいて手を上げた。
最初は参加するかどうかの問いに即答しなかったが、
今日の打ち合わせには参加したので、参加するつもりなのだろう
「綾波さんには 部屋の掃除とお皿並べたりするの手伝って貰うわ」
ヒカリの言葉に綾波は黙って頷いた。
と言う事になり、半日の授業を終えた後 私服に着替えて買い物に行く事になった為、
繁華街に近い アスカが逗留しているホテルに俺が迎えに行く事になったのだった。
高級と言う程でも無いがビジネスホテルと言う訳でも無い微妙な内装のホテルであった。
恐らく、第三新東京市に一時的に赴任して来た技術者等に利用させているようだった。
「ここかな……401号室」
エレベーターホールの椅子に腰かけて新聞を見ている人物がこっちを見ているようだった
ので、アスカの警備だと俺は気づいていた。
二度ほどドアをノックしたが返事は無かったので俺はドアの前で待つ事にした。
「入って来……」 ドアの向こうからくぐもったアスカの声が聞こえた。
入って来てもいいわよ と言ったように聞こえたので俺はドアノブを回した。
「失礼します」 俺はそう言ってドアを開いて室内に入った。
すると、目の前をバスタオルを身体に巻きつけただけのアスカがこっちに背を向けて
恐らくは洗面所に向かって歩いていた。
「馬鹿! ちょっと待ってって言ったでしょ」
ドアの音を聞きつけたアスカは振り向きざまに飛び蹴りを放って来た。
俺は咄嗟に左肘で腹をガードする事に成功した為、アスカの蹴りをまともに食らう事
だけは何とか避ける事が出来た。
初撃が外れたとみるやアスカは立ち技でのパンチに移行し、右の大ぶりなストレートを放った。
「悪かった すぐ出て行くから」
俺は何とかアスカのストレートを避ける事が出来たが……
大振りなストレートだったせいか、
何とかアスカの身体を覆っていたバスタオルが落ちたのだった。
「すまん!」俺は咄嗟に眼を瞑った
次の瞬間 アスカの抉りこむようなパンチを鳩尾に感じて俺は不覚にも失神した。
どれぐらい経っただろうか 俺は頬をぺちぺちと叩かれて眼を覚ました。
「う……」 鳩尾の辺りがズキズキと痛んだ 試合中などは腹筋に力を入れているので
失神などした事無いのだが、アスカの裸体を見てしまい動揺したせいでモロに食らった
ようだった。 30秒ぐらいして俺はようやく眼を開く事が出来た。
「大丈夫? 吉田が悪いんだからね……
入ってもいいけど、ちょっと待っててって言ったのに」
アスカは外出着らしいワンピースに着替えて椅子に座っていた。
「ドア越しでよく聞こえなくて 入ってもいいって言ったと思ったんだ 悪かった」
俺はアスカの表情を伺いながら答えた。 どうやらアスカの裸を見た事には触れて
欲しく無いように感じたので、その事については触れなかった。
「買い物……行くんでしょ 時間無くなっちゃうわよ」
アスカはソファーから立ち上がって言った。
「ああ」 俺は腹にそっと手を当てて鳩尾の辺りをさすりながら立ち上がった。
「そんなに強く打ったつもり無いんだけど……」アスカは俺を見て呟いた。
空手の試合の時は フルコンタクトの時は防具を付けるし、寸土めの時は当てない
し、ボクサーのように打たれ強くは無いのだが、言い訳する気にもなれなかった。
「まず、ミサトへのプレゼントを買いに行きましょ お金は預かって来てるわよね」
「ああ……預かって来てるよ」
部屋から出た俺達はエレベーターホールの方に向かって歩いていった。
アスカの投宿しているホテルのすぐ近くのデパートでプレゼントを買う事にして、
俺達は装身具売場に向かった。 アスカが言うには服に合わせてペンダントとかを
変えるので、いくつあっても困らないと言うのだ。
「ミサトは赤い服が多いし、こういうのがいいかな……あっ これ可愛い」
アスカは品選びに夢中になっていて、俺の存在を忘れているようだったので、
俺はアスカから付かず離れずでぶらぶらと店内を歩いていた。
「見て見て 可愛いカップル 初々しいわね」
その時、剣呑な言葉が装身具売場を通りかかった女性客から放たれ、
俺とアスカは動きを止めた。
数分後、アスカが俺を手で呼び招いたのでアスカが見ている小物に目線を落とした。
「これと、これ どっちがいいと思う?」 値札に12800円と描かれた青いブローチ
と、14800円と書かれた模造サファイアのブローチ そして、すぐ側に1800円と
書かれたペンダントトップが水晶のペンダントが置かれていた。
「この値札 税別かな?」
「税込みみたいよ」 アスカは二つのブローチに交互に眼を落としていた。
「赤い服に赤いブローチてのが問題無いなら、これでいいんじゃ無いかな」
「そうね 予算的にも丁度だし……じゃこれにするわ」
「じゃ、これ……」俺は財布から預かって来た15000円をアスカに手渡した。
ちなみに内訳は学生が一人1000円加持さんと赤木博士が4000円だった。
「じゃ会計して来るね」 そう言ってアスカは店員の手が空いていそうな奥のレジ
に向かって歩いていった。
俺はアスカがちらちら見ていた1800円のペンダントを少し逡巡して手に取ると
アスカがこっちを見ていない事を確認して、手の空いていそうな店員を見つけて
呼び止めた。
アスカへのお詫びの品にするつもりだったのだが、
それが混乱の種になるとはその時の俺は思いもしなかった。
・
実はこの先の事何も考えてません 一応伏線って事で(笑) 忘れたりしてな
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上中下で終わらせる自信無いんだな
よくやったな・・シンジ
問題無い・・・
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どうもありがとうございました!
第18話 終わり
第19話
に続く!
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